のえる(仮)のなんでもかんそうぶん

札幌市すすきの・大通界隈で(大体)1人で食べ歩きや飲み歩き、読書や日常などのなんでも感想文です。

BONNIE PINK の世界 その2

BONNIE PINK

まずは皆さん「その1」を読んで頂きましてありがとうございます。

msoasis.hatenablog.com

今までにないたくさんの方に訪れて頂き、コメントなど頂きまして、改めてBONNIEさんの人気っぷりに気付かされました。

周りに語り合える人が居ないので感激です!

ちょっとこの後書くのが怖いのもありますけども、なるべく早めにまとめたいと思います。

 

「その2」はバラードに焦点を絞ってご紹介させて頂きたいと思います。

あ、選に漏れたからと言って怒らないでくださいね。

私、全部好きですから(笑)

 

BONNIEさんのバラードは、もうどうあっても幸せにならなそうな曲調と歌詞が交じり合って、 ぐっと心に沁みてくるのが特徴です。

そして意外性の有る言葉でさらりと歌い上げるのです。

たまらん。

 

ちなみにオススメのバラードの楽しみ方は、 「アルバム買う→通しで聴く→バラードに狙いをつける→リピートで聴く→口ずさむ→引っかかりを感じる→歌詞カードで調べる」、です。

2ndアルバムからずっとそうしてますね。

 

ではいざご紹介。

主観ではありますが、特に言葉の言い回しに重点を置いてみてみたいと思います。

というか動画少なくて泣ける…。

itunesの視聴で雰囲気だけでも味わってください…。

 

まずはこちらの5曲です。

比較的明るい曲調カテゴリーのバラード選抜となります。

 

オレンジ

動画無し

1st Single

1st Album【Blue Jam】収録

3rd Best Album 【Every Single Day -Complete BONNIE PINK(1995-2006)-】収録

発売年:1995年

オリコン最高順位:不明

 

記念すべき1stシングルです。

1stアルバムの「Blue Jam」はセルフプロデュースともいえるアルバムで、歌い方もどちらかというとブルース調に「歌い殴る」系統の曲が多く、歌詞も比較的ストレートに言葉をつづられているように感じます。

音のクオリティも今一つといったところですが、やはり愛着はありますし、当時から声質や曲の作りは心に響くものがありました。

さてこの曲はやわらかい曲調に語るようなボーカルの、BONNIEさん流のクリスマスソングですね。

内容としては、クリスマスイブ=オレンジ色=炎の色=夕日の色=手のぬくもり、という比喩になっているのだと思います。

 

【ぼにいポイント】

①Aメロ『煙突がないよ もみの木もないけど』 

     『それでも幸せですか? それは誰のせいですか?』 

②Aメロ『この世の終わりを 告げる天使たちのしわざか?』

     『燃えつきそうなほど 街は乱舞する』 

 

こんなにやわらかい曲なのにどうもストレートに幸せを感じない歌詞なのは流石といえるでしょう。

どこかに影を感じる、それがBONNIEさんのバラードの特徴かもしれません。

 

オレンジ

オレンジ

 

日々草

動画無し

8th Album【Golden Tears】収録

発売年:2005年

 

耳に残りまくるサウンドと日々草のフレーズ。

1年間なんらかの理由で離ればなれになるカップルの歌なのかな。

毎日咲いてる日々草を彼に見立てて話しかける切ない情景を表しています。

 

【ぼにいポイント】

①サビ  『会いたくて会えなくてギリギリで』 

     『I say good-night to nichi-nichi-so (日々草にオヤスミ言うの)』 

③Bメロ『あぁ彼が去った日のままにラタンのソファに寝転ぶ猫じゃらし』

     『ready to play(遊んでもらうのを待ってる)』 

 

某震える歌の5年も前にこのギリギリぶりを体感していたのです。

 

日々草

日々草

 

Happy Ending

動画無し

25th Single (「Joy」との両A面)

10th Album【ONE】収録

発売年:2009年

オリコン最高順位:24位

 

アカペラ調の出だしから徐々に盛り上がっていき、ファルセットのBメロ、透明感のあるサビまで耳にやさしい曲。

ちょっともったり感もありますけど、BONNIEさんの超低音・通常音・高音・ファルセットまで楽しめるボーカル曲です。

タイトルは「Happy Ending」ですが、曲調はあまりHappyじゃなく聴こえるのは思い込みの故なんだろうか…。

内容としては、「ギリギリで希望ちゃん見えるで。手え伸ばさんかい!いや…ちょう待てよ…ホンマにあるんかいな?あかんあかん、信じなあかんで!」という感じ。

 

【ぼにいポイント】

①Bメロ『巡る四季 カーテンの色はそのまま』 

     『大抵の人はおなじ場所でもがいているさ』 

②Bメロ『上手い話や恋は一瞬で消えて』

     『でもなんで掴んだ感触だけ忘れないんだろう』 

 

停滞していることを自問しつつ、それを乗り越えていこうという歌詞に繋げていく言葉になっています。

言い回しがいちいち心を刺激するんですよね…。

 

Happy Ending

Happy Ending

 

Get on the Bus

動画無し

10th Album【ONE】収録

発売年:2009年

 

軽快な曲調と流れるようなボーカルラインが魅力的なこちらの曲。

ストレートな応援歌です。

「一度きりの人生や。あたふたせんとバスに揺られてゆっくりいこか。」と歌い上げています。

 

【ぼにいポイント】

①Aメロ『パレットの乾いた絵の具は あの時の自信を閉じ込めた』 

     『哀しみ独り占めしないで 私と混ざって あさってに向かって』 

②Bメロ『じゃじゃ馬から落馬 ならばスローなバスでいいさ』

     『遠回りしてあっちこっちスケッチ いつか未来も描いて』 

 

パレットのくだりは心を溶かして一緒に行こうよっていうメッセージかな。

考えさせられるセンテンスがぽこっと現れたりするので油断できません。

じゃじゃ馬とかよく違和感なく曲中に入れ込めるなあと感心します。

 

Get On the Bus

Get On the Bus

 

Change

動画無し

13th Album【Chasing Hope】収録

発売年:2012年

 

ベースラインが非常に落ち着いて響いてきます。

自然体なボーカルが沁みる名曲です。

曲調はゆったりとしていますが、支配から脱出して生まれ変わろうという決意に満ちた歌になっています。

 

【ぼにいポイント】

①Bメロ『もう帰らない 傷だらけの家に 見上げた空にはソラシド』 

②Aメロ『ちちんぷいぷいって痛みが飛んでくおまじないが』

     『効き過ぎたよお母さん』 

 

ソラシド…?

ちちんぷいぷいって歌詞に入ります?

これが曲の流れ上邪魔になっていないというのは本当にすごいと思うんですが。

 

Change

Change

 

まずは明るい曲調の5曲でした。

「オレンジ」を除いて比較的最近のアルバムからのエントリーとなりましたね。

第一期のアルバム「Blue Jam」の歌詞が割とストレートというのは前述の通りなのですが、10thアルバムの「ONE」以降もストレートな歌詞が多くなっている気がしていますし、曲調も明るいものが多いですね。

曲とのマッチングという意味合いではストレートなほうがいいのかもしれませんが、古いファンとしては多少物足りないところもあったりしますかね?(笑)

 

 

では引き続き暗めの曲調カテゴリーの5曲をば。

 

Evil and Flowers

www.youtube.com

3rd Album【evil and flowers】収録

3rd Best Album 【Every Single Day -Complete BONNIE PINK(1995-2006)-】収録

発売年:1998年

 

ノーマルバージョンとピアノバージョンがあるのですが、動画はピアノのほうですね。

個人的にはこちらのほうが好きです。

ちょうどこのアルバムの発表後にアメリカに飛び立たれてしまうんです。

第二期の終了ですね。

アーティストとしての在り方・意義に迷われていたらしいのです。

そこでこの曲ですよ。

おおまかに説明しますと、「『evil=邪悪』はどこにでもいてあなたの『flowers=花』を狙っている、耐えられないなら逃げて逃げて自分自身を見つけないといけない、邪悪も花も来たり去ったりではあるけど」、という意訳になりますか。

そしてその言葉通りのニューヨーク行き…。

追いつめられていたんだろうなあと考えながら聴くとまた感慨深いものがあります。

 

【ぼにいポイント】

①Aメロ『They show themselves as flowers fall then you must go (邪悪は花が散るとともに姿を現す、その時は逃げなきゃ)』 

②サビ  『go somewhere to find yourself  if you cannot help yourself (耐えられないなら自分探しにどこかへ行かなきゃ)』

 

本当に逃げたかったんでしょうね…。

でも曲は素晴らしいんだよな…。

 

Evil and Flowers (piano Version)

Evil and Flowers (piano Version)

 

Need You

動画無し

6th Album【Present】収録

発売年:2003年

 

ピアノの伴奏がしっとりとした曲調に、少しアンニュイなBONNIEさんの声が乗るとどうにも切ない気持ちになります。

タイトルからもわかる通り、「彼」を求める歌なわけですが、やはりというかなんというか、どうもその先には不幸しか待っていないようです。

 

【ぼにいポイント】

①サビ『笑っていて I need you so bad(たまらなくあなたが必要)』 

   『ひまわりに太陽 黄昏に彼』

②サビ『笑っていて I need you so bad』

   『雨の向こうの虹 静寂と彼』

 

当たり前のように対になるものを二つ並べているのですが、「黄昏」「静寂」と「彼」と対になる言葉は微妙に後ろ向きなものとなっています。

想い信じて求めていくけれど、彼の側にはそれは無いと思わされる展開です。

結果どうなったか、という歌詞は無いのですが、片思いに身を焦がすとかいう甘っちょろい恋話ではなさそうです。

BONNIEさん渋い…。

 

Need You

Need You

 

Believe

動画無し

8th Album【Golden Tears】収録

発売年:2005年

 

スケールの大きさを感じさせる曲調に、悲しげなボーカルが乗ります。

「Need You」と同様、「彼」を信じるところから始まるのですが、別れたあとの思い出に対しての事かと思われます。

どこか幻想的で、「あんたが想とりゃあの人そこにおんねん。それでええやん。でもやっぱ寂しいわなあ…。」という雰囲気ですかね。

 

【ぼにいポイント】

①Aメロ『寂しさと決意と朝日に目がくらむ』 

①Aメロ『両手いっぱいの小説より奇なるSouvenir』

②Aメロ『I'd choose to look at your face over Chagall(シャガールよりもあなたの顔を見ていたい)』

 

この歌詞にぞっとする。

どれも良い兆候を感じ取れないけれど、言葉選びとしてはすごいインパクトです。

朝日っていい意味の言葉を、寂しさと決意(多分マイナスな意味)を同列に置いてくる。

小説より奇なるSouvenirってなんだ…。

シャガールのところなんて相当な日数頭から離れませんでしたよ。

だれかの顔を見ていたいってときにシャガールと比較します…?

 

Believe

Believe

 

Here I am

動画無し

11th Album【Dear Diary】収録

発売年:2010年

 

ピアノ前奏から、けっして高音を強調するわけではない、語りかけるようなボーカルが心地良い。

はっきりいってめちゃくちゃ好きな曲。

「最低ちゃうねん、せや最低ちゃうねんで。ウチはここにおる。するっといったろかい!」という珍しく前向きな曲です。

 

【ぼにいポイント】

②Aメロ『喜劇のチャップリン 愛すべきちょびヒゲのヒーロー』 

     『災難続き 彼よりましかもって思えた』 

②Bメロ『足繁く通ったジャズバー 決まってかかるコルトレーン

     『何度回っても色あせない まるで風車』 

     『それはまるで風車 回って初めて命を帯びる』 

 

この辺の言葉の選び方は本当に驚く。

最初に聴いた時、ここだけ何回もリピートしたのも思い出です。

特にコルトレーンのくだりはちょっと考え付かないなあ…。

 

Here I am

Here I am

 

Grow

動画無し

11th Album【Dear Diary】収録

発売年:2010年

 

つまびくギターのサウンドと英語詞がしっくりくる正統派バラード。

大変な世の中だけど二人でともに生きて愛を成長させよう、という暗い曲調なのに歌詞はすごく前向きな珍しい曲です。

ただこの曲はサビがすごい。

 

【ぼにいポイント】

①サビ  『I'll be your eyes』 

     『I'll be your ears』 

             『I'll be your hands&feet』 

     『I'll be your soul』 

     『I'll be your words』  

             『I'll be your tears』 

             『I'll be your everything』 

             『I will』 

 

なんでしょうこの連呼は!

とにかく「あなた」になりたいと!

ここまで愛されたら本望やなあ。

 

Grow

Grow

 

暗めの曲調5曲でした。

このカテゴリーは全アルバムに平均的に入っていますので、安定感あります。

しかしスマートです。

ひねった歌詞が曲に吸収されているのを聴くと、ついニヤッとしてしまうんですよね。

 

 

 

で、BONNIEさんの場合ここで終わりではありません。

さらに深く潜るかのようなディープカテゴリーが存在するのです。

オススメは、ヘッドホンつけて少しボリューム上げて部屋暗くして聴くこと。

歌を聴いてはいるのですが、不思議なことに静寂を感じることができますよ。

 

かなわないこと

動画無し

3rd Best Album 【Every Single Day -Complete BONNIE PINK(1995-2006)-】収録

発売年:1997年

 

It’s gonna rain! のカップリング。

トーレ・ヨハンソンと組んだ第二期初期ですが、まだ1stアルバムの荒々しさが残る楽しい名曲。

歌詞がとにかく哲学っぽい香りに満ちてます。

どこか怒りを感じさせる曲です。

 

【ぼにいポイント】

①Aメロ『涙は勝手に乾くものだけど 心は勝手に潤わない』 

①サビ  『本当によくできた愛はどこに? 終わりの決して来ない小説はどこに?』 

②Aメロ『彼の吐いた文字が消化不良だよ 上品な哲学は性に合わない』

 

痺れる歌詞ですわ。

よくできた愛=終わりの決して来ない小説=有り得ない、ってことでしょうかね。

この言い回しに惚れすぎる。

 

金魚

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7th Single

3rd Album【evil and flowers】収録

3rd Best Album 【Every Single Day -Complete BONNIE PINK(1995-2006)-】収録

発売年:1998年

オリコン最高順位:不明

 

愛はあるのかないのか。

彼はいるのかいないのか。

水の中なのか外なのか。

二人のとても不安定な状態を歌っています。

 

【ぼにいポイント】

①サビ  『私が泳ぐそのプールに あなたが泳ぐ姿 幻』 

②Aメロ『あなたの辞書にこっそりと 「永遠」を書き足した』

     『もしも私が邪魔ならば 水に文字ごと返してね』

 

二人の関係に儚さが見え隠れします。

求めても与えられない悲哀でしょうか。

むしろ金魚鉢を想起させて、束縛を求めているようにも感じてしまいますね。

 

金魚

金魚

 

Quiet Life

動画無し

3rd Album【evil and flowers】収録

発売年:1998年

 

全英語詞。

静けさを求めてきたが、彼と別れていざそれを手にした時、そこには失望しかなかった。後悔を抱きながら彼の夢と共に生きている女性。

これがピアノ弾き語りに乗せて響いてくるんです。

切ない…。

 

【ぼにいポイント】

①Aメロ『pretty landscape , fresh cofee(素敵な景色、落としたての珈琲)』 

     『Quiet Life I longed for is my enemy now(望んだ静かな生活は今や私の敵)』 

①Aメロ『"what's wrong with you , Babe?" ask an old goat (”どうしたんだ君?”老いたヤギが問いかけてくる)』

     『I forget everything even a bitter smile (私は全て、そう苦笑することすら忘れてしまった)』 

 

捨てられて(もしくは死別?)、夢にしかすがることが出来ない様は直視できないですね。

ただ曲が美しすぎてその辺すぐ忘れるけど。

 

Quiet Life

Quiet Life

 

Last Kiss

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18th Single

7th Album【even so】収録

3rd Best Album 【Every Single Day -Complete BONNIE PINK(1995-2006)-】収録

発売年:2004年

オリコン最高順位:24位

 

はい来ました名曲。

いやアンセムといってもいいかもしれない。

超がつくほど大好きです。

この曲は考える前に聴いたほうがいいレベルです。

そして世界観にどっぷり浸かりましょう。

 

【ぼにいポイント】

①Aメロ『たたずんだ時間と 想いの深さはイコール』 

①サビ  『痩せた指にキスをした あなたをずっと忘れないよ』 

③Bメロ『どうしてもわかり合えぬなら 見届けるよ川のように』

 

情景を感じさせる歌詞がとにかく美しい。

一人で夜聴いてたら泣いてしまいます。

うまく説明できないほど良い曲でございます。

キスをしたのが「彼」なのか「私」なのか、未だに自分の中で決着がつけれていません。

ちなみにJUJUさんが大好きでカバーしたらしいですよ。

 

Last Kiss

Last Kiss

 

Water Me

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23rd Single

9th Album【Thinking Out Loud】収録

発売年:2007年

オリコン最高順位:8位

 

一言でいうなら「渇望」になるのでしょうか。

飄々としたボーカルに反して歌詞は非常に情熱的です。

メロディもサビに向けて一気に盛り上がっていきますが、熱量もそれに伴って増幅されていくような感覚になります。

 

 

【ぼにいポイント】

①Aメロ『あなたに書いた手紙で泣いてくれるなら』 

     『何万通も書こう ある事無い事書こう 月灯りででも書こう』

①サビ  『乾いた砂漠に凛と立つ花は 枯らさないでと叫ぶの』 

     『"Water,Water me!"(水を、私を潤して)』 

 

それこそじわーっときます。

手紙のくだりはちょっと怖いですけども。

 

Water Me

Water Me

 

ディープカテゴリーに属す曲はじっくりリピートするとなんともいえず心が綺麗になる気がします。

アルバムとしては古いものに多い傾向があるのかな。

名曲ぞろいですよ!

 

以上、バラード編でした。

 

BONNIEさんの凄いところは、ダークな曲調でどれだけ後ろ向きな歌詞でも、鬱的というか病的というか、決して絶望的な聴こえ方がしないところです。

恐らくそれは詞の中、もしくは登場人物の言葉に知性が残っているからではないかと感じています。

「ああ、そういう風に考えられるなら大丈夫だよね。」と思わせてくれる。

だからこそ安心して刹那的な美しさを楽しむことができるというか。

あわせて、ずっと聴いてても疲れるということがないですね。

 

一曲でもお気に召した曲はありましたでしょうか?

長くなってしまいましたが一旦ここで切ります。

次回をお楽しみに~。

(年度末につき、いつになることやら。)