のえる(仮)のなんでもかんそうぶん

札幌市すすきの・大通界隈で(大体)1人で食べ歩きや飲み歩き、読書や日常などのなんでも感想文です。

【感想戦】ブラックで死にかけたけど生還した話

msoasis.hatenablog.com

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はじめに

3回に渡って過去のブラック体験談を書いてみました。
今なら平静に書く事が出来るかな〜なんて考えていたんですが、なかなか簡単にはいきませんね。
時折フラッシュバックみたいにぐわーっと来て、気分が悪くなる事もありました。
とはいえあれ書くのにそんなに時間かかってません。
実際の強烈な体験ってやっぱり印象が強いんでしょうね。
すぐに思い出す事ができました。
 
私、普段酒飲んでウェーイみたいなのばっかなんであれですけど、ようやく傷も癒えまして、なんとなくブラック体験を語ってみたくなったのです。
とかく最近はブラック企業について騒がれる事が多いので、よくそれ系の記事も目にするのですが、営業視点からのものはあまり見かけなかったのですよね。
なんとなくのイメージですけど、はてなは理系の方が多い様に感じてたのもありますね。
今後営業という職種に進まれる方、今現在最前線で頑張ってる方に、少しでも共有出来るものがあればなと。
私程度じゃ「こうしろああしろ」なんて事は言えませんので、経験を垂れ流すだけになってしまってますが…。
 
 

ブラック企業だったのかしら

さて、そもそも私はブラック企業に勤めていたのでしょうか?
厚生労働省のサイトで調べてみたところ、ブラック企業の定義は無いようなのですが、一般論として下記の内容が書かれておりました。

 

厚生労働省においては、「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴として、① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、などと言われています。

 

手っ取り早くこの一般論の①~③までを、それぞれ私の経験に当てはめて考えてみたいと思います。
 

① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す

ノルマに関してはエントリ中触れていませんが、実際に営業をやっていますと避けては通れないものです。
過去勤務した企業で、ノルマが無い企業はありませんでしたし、いずれの企業も昨年対比で1~2割増しで乗せてくることが普通でした。
それについては覚悟の上ですし、職種として納得もしていました。
数字の達成率に関して詰められるのは営業の宿命ですが、度合いについては前職の証券会社時代のほうが厳しかったかな…。
まあこれは達成していれば文句も言われないですし、達成しなくても開き直ってしまえば問題になりません。
人によるでしょうが。
今回のエントリ上では極端な長時間労働に触れています。
平均的な労働時間については【第五章】で触れていますが、

まして24時間のうち、移動込で平均的に16時間以上働いて、年間の半分は土日も休みがないことを考えれば、最低でも週に90時間ぐらい働いていることになる。

のように働いておりました。
移動時間も込みではありますが、平均で週90時間、月に360時間です。
厚生労働省が定める一日の法定の労働時間が8時間で、週休二日とすると週に40時間。
つまり残業時間は週に50時間、月に200時間となります。
基準外の労働については、労使の合意のもと労働基準法第36条(俗に36協定と呼ばれる)により例外が適用されるのですが、それにも限度時間を定めており、一般労働者に関しては週に15時間、月に43時間となっています。
そもそも協定に同意した覚えもないのですが、私の勤務時間が圧倒的に限度を超えていることが見て取れます。
 

②賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い

賃金不払残業については、一応給与に対して固定のみなし残業月30時間分が上乗せされていました。
170時間分はどこにいった…。
パワハラ・コンプラ意識の欠如については【第二章】に記載したものを抜粋すると、

 

「そもそも発表に心がこもってない!」「こんな夢物語、誰が信じるんだ!」「現実味がない!」「こんな数字馬鹿げてる。」「お前はなにもわかってない。」「こけたら責任取れるのか?」「数字の読みが甘すぎる。こんなもの誰が承認するんだ!」「これが実現するとしたらお前が本部長やれ。出来るわけがないがな!」「今まで一体何年営業やってきたんだ。120%企画倒れするようなもん持ってきやがって。とっととやめちまえ!」

100人を超える衆人環視の中、罵倒につぐ罵倒でサンドバッグのように打たれる。話をしているうちにヒートアップしすぎて、言っていることが無茶苦茶だった。

 

このような理不尽な罵倒や人格攻撃は日常茶飯事でした。
営業としては顧客からは何を言われようが、耐えるしかないのは覚悟しているつもりですが、身内からこういうことをされると逃げ場がなくなって辛いんですよね。
 
また、【第三章】で述べているように、

 

朝は6時ぐらいから事務所に明かりがつき、夜は未明の2時・3時まで必ず複数人がいるということが常態化していた。WEB勤怠・スケジュール管理システムを高額で導入した上で、みなし残業の範囲内で自動的に退勤になる仕組みになっていたが、単に会社が法令を順守していることの証明の為のみに存在していたシステムだった。

 

という部分から企業の姿勢が透けて見えますし、

運転、特に冬場の運転は気を使うし想像以上に疲労がたまる。夜間であれば危険も増すし、居眠りなどの可能性も否定はできない。

移動日、という日を認めてくれないかと支店長に検討を促した事がある。

「みんなやってることをなんでウチだけできないなんて事が言えるわけ?居眠り云々は自己管理能力よ。事故は気をつければいいっしょ。安全運転。あと自己責任。あれ上手いこと言っちゃったな。ははは。」

また、こういうことを管理職が言えてしまうということから、コンプライアンスの遵守なんていうものが鼻くそほどの価値のない企業だということがお分かり頂けると思います。
 

③このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う

この個所については何とも言えません。
昇任や昇給については、実績が上がれば確かに評価対象として見られていたとはおもいますが、それが適正であったのかどうかはいまもって謎のままです。
【第四章】に

周りを見回しても似たようなものだった。そして一人、また一人といなくなっていく。誰もが耳で聴くことのできない悲鳴を上げており、それが周りの人間をも巻き込んで殺していく。社員の数こそ変わらないものの全国的に離職率が高く、私が入社してからの5年間で顔ぶれの半数は入れ替わっていた。

と書いたが、このような状況では選別以前に人材不足による選別不可能、が先に来てしまっていたようにも考えられる。
 

やっぱブラックだったと思う

上記ブラック三項目について、私の境遇では大体が当てはまっていたように感じています。
あくまで主観になりますが、私だけでなく、同僚も含めてほぼ同様の勤務時間になっていたことを考えると仕事上の力量の問題ではないと考えています。
とにかく営業に依存する体質の企業構造であったと述懐する次第です。
 
 

おわりに

私は弱かった。
これに尽きると思います。
当時の私は正常な判断が出来る状態じゃなかった。
思考が麻痺して、流されるままに会社へ奉仕していたんです。
(入社当初がうまくいきすぎていて、その当時はホワイトだったことで逃げ遅れたという点もあるかもですが。)
実際に友人からの警告を無視したり、救いの手をはねのけたりもして、自ら深みにはまり込んでいた訳です。
会社を相手取って闘うという選択肢を取ることもできませんでした。
その点に関しては今でも後悔しています。
 
結果、肉体に異常をきたし、精神を壊した末に、最終的には妻が私を救ってくれたわけですが、これは非常にありがたいことでした。
妻がいなければどうなっていたか、考えるのも恐ろしいのですが、本当に感謝しています。
私は振り払ってしまいましたが、独身であれば友人・知人でも同じ役割を担ってくれる場合もあると思うんです。
要はしっかり自分を見ていてくれて、的確な答えに導いてくれる人が周りにいるかどうか。
本来なら人は自らの人生に責任を負うべきですし、全て自己完結できるのであれば最高ですよね。
しかし、常に冷静に的確な判断を下せるものではない、ということをこの会社で働いて私は思い知りました。
私はもともと楽天的な性格で、あまり根を詰めるタイプの人間でもなかったですから、こういう風に追いつめられることになるとは想像もしていなかったのです。
 
以上を踏まえたうえで、同じように仕事で悩んでいる方や、これから社会人になる方に、一つだけ心がけたほうが良いと言える事は、「深くお付き合いができる人を作ろう」ということです。
社会に出て人間関係を広げていく中で、シンパシーを感じる人って必ずいます。
異性でも同性でも構いませんが、そういう人を大事にしていくことで、悩んだ時や困った時に救われる可能性も高まりますよ。
人付き合いが苦手でも、関係なく繋がれる人って出てきます。
どうやって見つけんだよオラァ!って声が聞こえてきそうですね。
まあ、まずは選り好みせずに付き合ってみることじゃないかなと。
他人は拒絶するより受け入れる方が難しいのはわかります。
もちろん嘘つかれたり騙されたりして消耗することもあるかもしれない。
でもその後、合わないからって切り捨てるのは簡単です。
ただ、得難い人を見出すには付き合ってみないと分からないところも多いと思う。
世の中って1人でやるのは難しくても、何人かでやると意外とできるって事が多いですから、身近にその種を植えておくのは決して悪いことじゃないと思うんですよね。
弱さを認めるところから始まるっていうのも、人間らしくて良いんじゃないでしょうか?
ま、おかげで妻には頭が上がらなくなりましたけども…。
 
人生は長いです。
全力でやったうえで、それでもダメだと思ったなら、そこで撤退することは決して恥じゃないと思います。
皆様が同じような被害にあわないよう願って止みません。
 
以上、弱い人間の戯言でした!